Farmnote Color発売とスマート農業研究組織Farmnote Lab設立

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本日、12月に発表した人工知能を活用した牛向けウェアラブルデバイス「Farmnote Color」を発売しました。

合わせて農業分野で人工知能とIoT技術を研究する「Farmnote Lab」の開設も発表しました。

Farmnote Colorの開発は2014年8月から開始し、丸2年の歳月をかけて開発されました。当初はそもそも牛の知識が全くない状況でしたが、多くの農家さんを見ていて、牛の異常に気づくためには相当注意深く観察を行わなければならないと強く感じ、人が気付かない兆候までも人に教えることができるセンサーが作れないかと考えました。

はじめは様々なコンセプトを考え、いろいろな技術を試しました。今の技術に落ち着くまでは磁界や赤外線を使ったり、カメラも検討しました。結論としては市場に出回っている首輪形センサーが一番良いだろうという結論になりました。

現状、センサーのデータと牛の飼養データが統合して管理されていないため、バラバラなシステムで2重登録が起きていたり、それらのデータを組み合わせてより高度な異常検知をしたりということが行いづらく、さらには牧場ごとに閾値を画一的に決めなければならないため、誤報が多く農家が使いづらいものになっていたからです。センサーのデータは飼養データがあって初めて大きな価値を持つのであり、センサーだけで発情を見つける、というようなデバイスでは詳細な飼養管理は実現できません。

私たちは「世界の農業の頭脳になる。」ことを目的としているため、すべての牛のデータを統合し、様々なデータを組み合わせ、人工知能で高度な分析を行うことで、人が気付かない異常を素早く人に伝えることでより最適な飼養管理が実現できるだろうと考えました。さらに個体ごとに性格が違うわけですから、個体差を人工知能に学習させることで通知の精度を上げることができるのではないか。

それがFarmnote Colorです。

ただのソフトウェアベンチャーがハードウェアに手を出すのは、今考えると途轍もなくリスクがあることでした。

一番苦労したのは、フィールドでは想像もしない様々なことが起きますから、それらを解消し続けるために様々な手を尽くさなければならないこと。そして牛の行動と実際に出力される結果が正しいかどうか付け合わせすることです。何百を超える牛のデータをカメラで撮影した牛の行動をつけ合わせるという途方もない作業を繰り返し、Colorのアルゴリズムをブラッシュアップしていきました。

この2年間はクラウドのソフトウェアの拡販を強化し、今では日本の牛の3%ほどの在籍牛データを管理するまでに成長しました。

これらのデータは、クラウドから入力される繁殖・疾病・バルク乳量などの生産データと、Colorから集められる活動データを組み合わせ、人工知能を活用することで大きな価値を生み出すことができます。

Colorは生まれたばかりですから、これからどんどん知識を学習させていきます。Colorのすごいところは、ハードウェアをそのままに機能がバージョンアップされることです。常に新しい機能を体験いただける、それがFarmnote Colorの大きな特徴です。

そしてFarmnote LabはColorで培った人工知能とIoTの技術を、畜産に限らず耕種分野にも広げ、スマート農業の普及に向けて研究開発を開始します。まだまだスマート農業分野は日の出です。私たちの培った技術を農業に応用できれば大きな価値を生み出せるのではないかと思っています。共同研究も受け付けますので、興味がある方はぜひお声がけください。

 

すべてはカスタマーサクセスのため、1円でも多く農家さんが利益を得られるようにするため、私たちは、

データが生み出す無限の価値

を追求し、日本の農業に少しでも貢献できればと思っています。

 

Farmnote アンバサダーの皆さん、開発協力をしていただき本当にありがとうございました。まだ至らないところが多いですが、皆さんの期待に答えられるように全力を尽くします。

開発チームの皆さん、様々な困難を乗り越えてくれてありがとう。これからColorを「育てて」行かなければなりません。世界最高のプロダクトを目指し頑張りましょう。

Farmnoteに興味がある皆さん、これから世界の農業を変える仕事を共にしませんか?実力を発揮してみませんか?世界最高のプロダクトを共に作りたい方、ぜひご応募お願いします。採用ページはこちらです。

そして世界中の農家の皆さん、私たちは農業の明るい未来を感じてもらえるよう、世界最高のプロダクトを目指しカスタマーサクセスに貢献したく全力を尽くしていきます。

 

さぁ、今日からスタートだ!

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