Movable Typeのキャッチフレーズの変化「Social Publishing Platform」

Movable Typeはただのブログシステム、と思われることがいまだあるのですが、シックス・アパートが目指しているところはブログシステムではなく、他の明確なコンセプトがあります。それは彼らの製品キャッチコピーから読み取ることが出来ます。

3.0リリース時には「Publishing Platform」と名乗り、ブログだけにとどまらず「パブリッシング」全般のプラットフォームになるという意気込みがわかります。確かに3系で爆発的にブログとWEBサイトのCMSとして普及しました。ですが3系はやはりブログシステムの延長ということで、中堅規模(数百ページ)のサイトを構築すると、その構造上かなり無理が出てしまい、結果お客様に運用で回避してもらうという事態が発生していました。

4.0になっても「Publishing Platform」は変わらず、製品としては「ウェブページ」機能と「アイテム管理」機能を実装したことで、ブログだけではなくWEBサイトとしても普通に使える「Publishing Platform」に正常進化しました。

最近Movable Type4.2がリリースされましたが、「Social Publishing Platform」とキャッチフレーズが変更されました。

Movable Type4.2からCommunity Solutionというパッケージがバンドルされ、投稿者が一方的に情報を出す仕組みから、様々な人が参加して情報を発信しあうことが出来るプラットフォーム、すなわちソーシャルに活用できる情報プラットフォームに進化しています。具体的にはプロフィールが個々にもてるようになり、それぞれの個人ページも生成され、Mixiなどのようなコミュニティを形成できるようになりました。

シックス・アパートの関さんは、これからはソーシャルグラフ時代に対応したアプリケーション開発を行っていくと宣言しています。

OpenSocial API対応とSocial Graphについて

以下引用

こうした動きの背景には、雨後のタケノコのように登場するさまざまなソーシャル・サービス(ブログやSNS、共有サービスなど)に対して「いちいち新規登録するの面倒。すでに構築した友人ネットワークや自分のプロフィールを再利用したい」と、多くのユーザーが感じていることがあります。ソーシャル・ネットワーキングが「友達」という関係性に主眼をおいたものであるのに対して、ソーシャル・グラフでは、多様な関係性を扱うことができます。分かりやすい例でいうと、例えばSNSは「友達」「家族」「同僚」「同窓生」「製品Aの愛好者」という具合に、人と人の関係性は非常に多様です。例えば、「同窓生」の SNSでは友達として関係を結びたい相手としても、「製品Aの愛好者」のSNSでは関係を結びたくない、というようなことは、考えてみれば当たり前のことです。「友達」「家族」だけで、人と人の関係を定義することはできないからです。


たとえばMTでソーシャルグラフを感じる使い方をするとしたら、ブログのサイドバーにMixiやFaceBookなどの自分の有人のリストを表示する、記事を表示する、などでしょうか。

MTの今後としては、ブログ・WEBサイトのように一方的なパブリッシュをサポートするだけではなく、複数の人間がコミュニケーションもサポートする、ということなのでしょう。

グローバルで考えれば日本ほどCMSとしてMTが活用されている国もありません。逆に言うと日本にはCMS機能を追及したMovable Typeが必要とされている、ということです。少なくとも直近の日本企業ではCommunity Solutionのニーズが多いとは思えません。

私の雑感で恐縮ですが、シックス・アパートがコミュニティ機能を追い求めていくと「Publishing Platform」としての機能が薄れていく気がしています。そうなると日本でのMovable Typeの意義を再度考える必要がでそうだな、と思っています。

US主導の開発ですから日本のニーズをどれだけ汲み取ってくれるかはわかりませんが、やはり今でも一番好きなプロダクト「Movable Type」がどのように進化していくか本当に楽しみです。

※補足ですが、私はまだ日本企業でのコミュニティ活用が盛んになっていくと信じています。特に企業内での活用には大きな可能性を秘めていると思っています。

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